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クラシック音楽への愛と悲しみの日々(一枚のLP、CDから「書き尽くす」がコンセプト)
by franz310
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名曲・名盤との邂逅:1.シューベルトの五重奏曲「ます」その49

b0083728_19974.jpg個人的経験:
今回は、
コンツェルトハウス四重奏団の変遷を
CDの表紙に使われた写真から、
概観してみたい。

懐かしいテイチクレコードから出た
モーツァルトとシューベルトの
五重奏曲を収めたものは、
全盛時代と言われる
1950年代前半のもの。

オーストリア放送局の
録音ということで、
この国の
ローカルレーベル、
プライザーからライセンスを
得ているとある。

気のせいか、有名な
1950年録音の
ウェストミンスター盤より、
勢いを感じさせ、
同様にモノラルながら、
録音の鮮度も高い。

このCDの表紙では、
第一ヴァイオリンのカンパーも、
まだ、壮年といった感じである。

そもそも、この四重奏団は、
コンツェルトハウスでの
定期演奏会によって、
この名前を
名乗るようになったというが、
その前は、
カンパー=クヴァルダ四重奏団と
呼ばれていたようである。

つまり、カンパーと、
チェロのクヴァルダは
同格ということで、
この写真でも、
チェロの貫禄はさすがである。

解説は、宇野功芳氏が担当しており、
「即興性と甘味な陶酔は
コンツェルトハウスの独壇場」
と絶賛している。

さて、この貫禄のチェロのクヴァルダが、
57年にバインルに、
さらに第二ヴァイオリンのティッツェが
ウェラーに交代するが、
この交代後のメンバーが、
日本に来たということだ。

ティッツェは、そんなに年配とは
思えないのだが、実際には、
早く亡くなったということである。

b0083728_1105961.jpgという目で、1960年の
来日時に録音されたという、
このDENON盤の
CDの写真を見てみると、
確かに、両端は、年は取ったが、
見覚えのある顔である。
当然のことながら、中央の二人は若い。

カンパーは眼鏡をかけ、
いかにも旧世界から
迷い込んだような風情である。
ヴィオラのヴァイスは、
こちらを睨みつけている。

このCDでは、
ウェストミンスターにも録音がない、
ブラームスの四重奏曲第二番が
収録されていることがうれしい。

旧盤はないわけだが、
この後、
第二ヴァイオリンのウェラーは、
第一ヴァイオリンとなって、
ウェラー四重奏団として、
4年後の64年に、
この曲を録音している。

その際、チェロは同じバインルだったが、
この東京での録音を、
思い出したりしたであろうか。

ウェラー四重奏団の演奏と比べると、
このブラームスの録音は、
なんだかふやけた演奏である。

前回紹介したのは、
NHKの放送録音であったが、
こちらはスタジオ録音で、
復刻CDには、
1960年11月21日、東京
という録音日時が記されている。

これは、「死と乙女」と一緒に
収められたものであるが、
こちらの曲は、ヴェラーの録音はない。
むしろ、50年代のカンパーの録音が有名である。

そして、前回も触れたが、
こちらは芳醇な演奏である。
やはり、第一ヴァイオリンが得意とする演奏の方が、
聴き応えがあるということか。

先のNHKの録音のいきさつは
よく分からないが、
このスタジオ録音に関しては、
アシスタント・ディレクターの
回想が解説に出ている。
「10数年遅れで
発足したバリリ四重奏団と、
ウィーン系四重奏団の
双璧をなした
この団体の最晩年を、
記録に留める幸運に
恵まれたのである。」

そして、この四重奏団の魅力を要約して、
「あくまでアントン・カンパーの魅力」と断言している。

しかし、この解説に、
「これら一連の録音が、
創立者カンパーが第一ヴァイオリンを弾いた
唯一のステレオ録音であるのは確かである。」
「主柱だったアントン・カンパーは、
1962年の来日公演と録音を終えて
帰国直後に亡くなった。」
とあるのはどうだろうか。

まず、シューベルト四重奏団という
偽名を使ってではあるが、
彼らは、シューベルトの「ます」を、
グラモフォンに録音しているからである。

さて、先の解説にもあるように、
彼らは62年にも来日したが、その際にも、
NHKが乗り出して、
モーツァルトの「プロシャ王 第一番」と、
ブラームスのクラリネット五重奏曲を録音している。

これらの録音も、
CDに復刻されている。

b0083728_1113774.jpgまず、
表紙の写真から見てみよう。
カンパーは健在で、
オールバックの頭髪に、
シックな角度の演奏姿勢が、
ひときわ、
年代モノであることを
感じさせる。

この演奏姿勢から、
あの優美で芳醇な音が奏でられたのである。

真ん中の二人も、
DENON盤と同じ人である。
しかし、一番右のヴィオラは、
はげ頭になってしまって、
さらに年を取ったということではなく、
ヘンチュケという新しいメンバーに
なっているだけの話。

このように、創立者カンパーは、
一人ぼっちになってしまった。
しかし、演奏は、まったく問題ない。
ただし、モーツァルトもブラームスも、
第一楽章では、テープの回転ムラのようなものが気になる。

このCDにも、貴重な解説があって、大変参考になる。
ここで、ウィーン弦楽四重奏団の第一ヴァイオリンの
ヒンクの回想があって、
「1964年にウィーン・フィルに入団し、
コンツェルトハウス弦楽四重奏団の芸術家たちの
仲間に入れたことは私の誇りでした。」
とある。彼は、ヴァイスとティッツェは亡くなり、
クヴァルダは健康上の理由で退団したが、
カンパーは更に数年間、四重奏団を続けたとある。

つまり、62年の来日の直後に亡くなった人がいたとすれば、
カンパーではなく、鋭くカメラを見ていた、
ヴィオラのヴァイスなのであろう。

さらに、70年代にウィーン弦楽四重奏団の録音を、
現地で行ったレコード・プロデューサーが、
レストランで、カンパーに会ったという逸話も載せられている。

ここには、第二ヴァイオリンのティッツェは、
「早くして不幸な死を迎えた」ともあるから、
この不幸な死がなければ、
コンツェルトハウスの、また、カンパーの運命は、
違ったものになっていたかもしれない。

62年の来日時も、彼らはひっぱりだこであったようだ。
このNHKへの録音が、
NHK TV第3スタジオ(映像もあるのか?)で、
5月28日にあったらしく、
同じブラームスと、モーツァルトのクラリネット五重奏曲の
スタジオ録音が行われたのが、
6月16日(東京文化会館小ホール)であった。
クラリネットはフックスである。

b0083728_112834.jpgこの演奏も美しい。
条件がよいステレオ録音であって、
右からはクラリネットが、
左からはカンパーのヴァイオリンが応酬する。
別の団体の演奏と思われるほど、
たっぷりと歌われている。

ところで、この人に関しては、
LPにもCDにも、
何も書いていないのはどういうことであろうか。



得られる事:「一つのレコードの解説だけを妄信するのは危険である。」
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by franz310 | 2006-12-17 01:15 | 音楽
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