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クラシック音楽への愛と悲しみの日々(一枚のLP、CDから「書き尽くす」がコンセプト)
by franz310
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名曲・名盤との邂逅:1.シューベルトの五重奏曲「ます」その40

b0083728_2149312.jpg個人的経験:
改めて、ここで、
1962年に、
スタジオ録音された、
ブタペスト四重奏団の、
「ます」のCDを
聴きなおして
みたくなった。



前回は、
Made in USAのEssential Classicsのシリーズだったが、
今回は、日本盤で、10年ほど前、廉価盤で発売されたもの。

音源は同じで、わざわざ持っている必要もなさそうだが、
併録されているのが、モーツァルトの名作、クラリネット五重奏曲で、
かつ、こちらを演奏しているのが、アレクサンダー・シュナイダーたち、
というところが興味深くて入手してしまった。

何故かと言うと、シュナイダーは、すでに、書いたように、
ブタペスト四重奏団の第二ヴァイオリンを離れても、
精力的に活動した音楽家であるし、
第2ヴァイオリンは、ジュリアード四重奏団や、
ボーザール・トリオで活躍した名手、イシドア・コーエンで、
ヴィオラも、ジュリアードに在籍したサミュエル・ローズ。
チェロは、R・ゼルキンの「ます」で活躍していた
レスリー・パルナスという、
興味深い顔ぶれが集まっているのである。

「ます」とは、直接関係ないが、このCDでは、
こちらの方の演奏家たちにも、また、興味をそそられる。
つまり、1960年代に、アメリカの二大四重奏団の、
混成チームみたいなのが、弦楽部を占めているのである。
録音は1968年とあるので、
ブタペスト四重奏団の方は、解散した年である。
ジュリアード四重奏団の二人については、
この年、コーエンはそこから抜けたばかり、
ローズは入団の前の年にあたり、
一瞬の空白を突いた組合せでの演奏と言えよう。

「ます」の方は、ブタペスト四重奏団が弦楽部を占めているが、
この曲では、ヴァイオリンは1人で良いので、
アレキサンダー・シュナイダーは仲間はずれにされた形。
一方の曲では、このシュナイダーが第一ヴァイオリンに座り、
ここに納められた2曲に、ブタペスト四重奏団は、分散している形となる。

このシュナイダーについては、先のBRIDGEレーベルのCDに、
このような記載がある。

true, upon Sasha’s return in 1954,
the Budapest’s style evolved into
something more genial and rhapsodic.

Sashaは、アレキサンダーの愛称である。
つまり、彼が戻って参加してから、ブタペスト四重奏団のスタイルは、
genial(気楽?)で、ラプソディック(奔放?)なものに、
進化したということだ。

確かに、この新しく見つかった1946年の演奏を聴いたあと、
1962年の録音に聴く、ブタペストの音は、良く言えば、のびやか。
悪く言えば弛緩している。

ピアノを受け持つのが、温厚なホルショフスキーと、
暴君のセルとでは、同じ演奏になるわけもないのだが、
やはり、16年もの歳月が、いろいろな意味での円熟があったことが如実に分かる。

この「ます」の演奏、
非常にひたむきなもので、
CD化されて再発売された時に、
新鮮さがないと評されて終わったのはもったいない事だ。

アレクサンダーの兄のミッシャ・シュナイダーが弾くチェロの、
感慨深げな表情がたまらない。
旧盤では、なだらかな流線形で走り抜けた変奏曲も、
ひとつひとつ味わって弾かれている。

ジャケット写真、「ます」とはまるで関係ないが、
遠いヨーロッパに思いを馳せるにはいいかもしれない。
亡命したブタペスト四重奏団もまた、
そうした思いは、いっそう強かったはずだ。
モーツァルトの晩年の雰囲気にも、合っているかもしれない。

廉価盤なので、解説は簡潔だが、曲に対するポイントは押さえてある。

演奏家に関しては、ホルショフスキー、ブタペスト四重奏団に関しては記述があり、
これも、一通りのことは書いてある。
クラリネットのライトは、ボストン交響楽団の主席のはずだが、
彼を始め、モーツァルトの演奏家に関しては、完全に解説は省略されている。

廉価盤の悲しさであるが、どうして、このようなメンバーが集まって、
どんな思いで、この曲を演奏したかを、是非とも知りたいところである。

68年と言えば、マールボロ音楽祭で、ゼルキンが「ます」を録音した翌年。
シュナイダー以外のメンバーは、67年にカザルスの指揮するオーケストラで、
弾いていた面々である。
このモーツァルト、カザルスの薫陶の影響はあるのかないのか、
そんなことも考えながら聞き込むと、忘れがたい演奏になってしまった。
晴れて、第一ヴァイオリンを弾いているシュナイダーは、
気楽で奔放に弾いているか?
むしろ、このジャケット写真のように、はるか遠く、ヨーロッパの残照を、
見つめているような弾きぶりにも思えてくる。

得られること:演奏家の生き様に想いを馳せると、ついつい収蔵品が増えてしまう。
by franz310 | 2006-10-14 21:56 | 音楽
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