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クラシック音楽への愛と悲しみの日々(一枚のLP、CDから「書き尽くす」がコンセプト)
by franz310
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名曲・名盤との邂逅:1.シューベルトの五重奏曲「ます」その288

b0083728_01657.jpg個人的経験:
ロッシーニのオペラ、
「試金石」の第1幕、
フィナーレの直前で、
恋人のクラリーチェが、
伯爵の友人ジョコンドと、
仲良く語り合うシーンがある。
これは、シャトレ座の演出では、
プールのシーンだし、
マドリッド王立劇場では、
二人は庭でダンスをしている。


ここでのややこしい脇役は、
新聞記者のマクロビオで、
彼等の様子を見て、
アンジェリカとメドーロを思い出す。
そして、可愛そうな伯爵、オルランド公のように、
などと歌っている。

シャトレ座のDVDでは、
何と、マクロビオは、プールの上を浮き輪で漂っており、
マドリッドの方は、ギターをかき鳴らしている。
このアンジェリカとメドーロとは何なのだ?
そして、オルランドとは?

オルランドと見て、
音楽が好きな人が、すぐに思い出すのは、
オルランド・ラッソという作曲家であるが、
協奏曲「四季」で有名なヴィヴァルディに、
「オルランド・フリオーソ」RV728という作品もある。

この筋書きを見てみると、確かに、
メドーロとアンジェリカという登場人物がある。
これは、アリオストという、16世紀に活躍した、
イタリア詩人の詩劇「狂乱のオルランド」によるものだという。

あらゆる世界文学に音楽を付けたシューベルトにとっても、
こんな時期のイタリアの文学は盲点のように見え、
シューベルトと、この作品に接点があるとも思えない。

また、ヴィヴァルディは、
やたら器楽曲のCDばかりが出ているが、
一説によると90曲ものオペラがあると言うが本当だろうか。

そんな泥沼に足を踏み入れるのは危険極まりないので、
ここでは、軽く聞き流すだけのつもりで、
ネット検索して驚いた。

この作品の録音では、何と、ロッシーニの「試金石」に、
ユニークな記録を残した、
指揮者スピノージと、その手兵、アンサンブル・マテウスが、
まさしくこのオペラをも録音しているではないか。

これは、非常に斬新な、
かつ挑発的なジャケットで話題を集めた、
naiveレーベルのもので、
このCDの場合、青い目の美人スイマーが、
こちらを睨み付けている感じ。
よく見ると、衣装は金属リングで出来ていて、
まさしくヘビメタだ。

このジャケットと内容の関係が全く意味不明なのが、
このシリーズの特徴であり、弱点でもあるのだが、
芸術性が感じられ、飾っておきたくなるようなもの。

3枚組で高いし、かなり躊躇したが、
こうした機会でないと、
永久に聴きそうにない分野だったので、
思い切ってネット注文したら、すぐに手に入った。

2004年6月の録音だから、
スピノージは、2007年に、
「試金石」のフィナーレ直前を指揮しつつ、
このヴィヴァルディの内容を反芻していたかもしれない。

ちなみに、ヴィヴァルディは、
「狂気を装ったオルランド」RV727という、
非常に紛らわしい題名のオペラも書いていて、
こちらもこのnaiveレーベルから出ているが、
これは何と、ナクソスに「試金石」を録音していた、
マルキの指揮ではないか。

ヴィヴァルディを録音した人は、
必ず、オルランドのように狂気に駆られて、
「試金石」に行き当たるのであろうか。

さて、急場しのぎの、
にわかヴィヴァルディ・ファンで申し訳ないが、
とにかく聴いてみたいと思う。

我々はすでに、
さまざまな指揮者やヴァイオリニストが挑戦した「四季」や、
映画などに使われて有名になった諸作品などで、
ヴィヴァルディは嫌いではない。

また、ヴィヴァルディの作品ではないとも言われる、
フルート用の「忠実な羊飼い」も典雅な情緒に優れ、
ブリュッヘンがリコーダーで吹いていた作品などにも、
優れて心に残るものがあったのではないか。

バッハが多数のヴィヴァルディの楽曲を、
オルガン曲に編曲して参考にしていることも、
よく知られていることである。

このオペラを聴いていると、まさしく、このように、
我々の前に現れては消えていた、
この作曲家の姿が、あちこちに見え隠れする。

CD1のTrack24での
美しい木管の序奏と、そこに満ちあふれる詩情は、
まさしく、我々が愛して来た器楽曲の王様のもの。
あの大バッハだって、参考にしたのだから、
こう書いても良いだろう。

CD2のTrack2などは、
「四季」の「春」みたいな躍動感で耳をそばだてる。

ただ、皆川達夫という評論家などは、やたら嫌っていたし、
シェーンベルクはヴィヴァルディのことを、
確か、600回?だったか、同じ協奏曲を書いた人、
などと評していたから、
日本では、ヴィヴァルディのことはけなす方が簡単である。

さて、この「オルランド・フリオーソ」は、
ヴィヴァルディのオペラの中では、とりわけ知られ、
いくつかのオペラの解説書に登場するものである。

このCDの、
「赤毛の司祭の劇的信条告白」というタイトルの解説でも、
下記のように書いて、
この作品の重要性を強調している。

「1727年の秋、
ヴェニスのサンタンジェロ劇場で演奏された、
『オルランド・フリオーソ、英雄魔法劇』は、
ヴィヴァルディのオペラ作曲家としてのキャリアの、
まさに折り返しポイントにある。
14年前の1713年、赤毛の司祭は、
知られているもので彼の最も早い時期のもの『離宮のオットーネ』を、
ヴィツェンツァ(ビチェンツァ)で上演し、
14年後、彼の最後のオペラ『メッセニアの予言者』を、
ヴィーンで上演しようと、空しい試みをして、
人知れず亡くなった。」

ビチェンツァってどこだろうと地図を見ると、
北イタリア、ヴェニスの西である。

そもそも、ヴィヴァルディは、バッハより古い人で、
音楽史に沿ったクラシック音楽の入門書では、
最初に出て来るのであるが、
いったい何時の時代を生きた人だったのだろうか。

1678年の生まれとあるから、
何と、ベートーヴェンより100年しか離れてなかった。
1741年に亡くなったとあるので、
定年まで働けた計算になり、
ベートーヴェンなどと比べると、かなりの長寿である。
シューベルトの倍くらい生きている。

1713年のオペラでデビューと言えば、
1812年のロッシーニ初期の成功作「試金石」の100年前、
この「オルランド・フリオーソ」が1727年とあれば、
シューベルト晩年の高まりの時期の100年前と考えられる。

さて、このCDの解説によると、
この主題は、ヴィヴァルディお気に入りのものであり、
生前から何度も上演されて、
成功したものであることが分かる。

彼は、1725年以前の5年ほど、
ヴェニスの劇場から追放状態にあったらしく、
ミラノやローマに現れ成功を収めていたが、
1726年の秋のシーズンから、
再び、ヴェニスの劇場と契約することになった。

再起をかけて、ナポリ風の作風をヴェニスに持ち込み、
野心的な作品として、これを書いたようである。

「このような観点からすると、
アリオストのヒーローを扱ったオペラを、
作曲するということは、いささか戦略的行動だったように見える。
1713年に戻ると、
単なるヴァイオリンの名手であったヴィヴァルディが、
ヴェニスの聴衆の前に、オペラの監督として登場した時、
彼は、もう一つのオルランドをひっさげていた。
その最初のオルランドは、
グラツィオ・ブラッキオーリのリブレットへの作曲で、
ジョヴァンニ・アルベルト・リストーリという作曲家名で出たが、
1713年秋の50回以上の上演、
そして1714年の秋、多くの改作を得て、
特にブルンスウィック、クックス、プラハでの再上演もあり、
勝利を確立した。
1727年、三度目のオルランドは、
オリジナル版のプロットを再使用しながら、
それまでの作曲家の豊富な劇場経験を活かした、
完全な新作の音楽を採用、ヴェニスでのデビューで、
輝かしい成功をもくろんだものであった。」

この後、このオルランドの原作が、
いったい、どのような文学的価値を持つものか、
そして、ヴィヴァルディのオペラが、
それをいかに活かしているか、
が書かれている。

「台本作者ブラッチョリは、改作に際して、
ヴォルテールが、『ドン・キホーテ』以上の『傑作』として、
『イリアス』や『オデッセイア』と比肩するとした、
アリオストの原作に対し、
詩的な要素のみならず、ヒューマニスティックな側面を残した。」

ということで、日本では、あるいは現在では、
あまり知られていないことだが、
この「オルランド・フリオーソ」は、
西欧文学史上、ホメロスと並ぶ傑作とされていた時代があったようだ。

これは巨大な作品だったようだが、
このオペラは、原作をそこねず、
うまく、劇場用作品に落とし込んでいるとある。

「アリオストのものにおける会話と同様、
ブラッチョリのものは、
叙事詩的であり、ユーモア、道徳性を融合、
歴史と超自然の壁を取り払って、
その登場人物からは、人間性の儚さを示している。
その天才は、アンジェリカとメドーロの
相愛によって引き起こされた、
オルランドの狂気という劇的な主題から、
アストルフォ、そしてルッジェーロへの、
アルチーナの悲愴な愛情ゆえの彼女の破滅を、
うまくからめこみ、溶け込ませた。
こうして、初めて、オペラのリブレットが、
アリオストの詩劇の心髄を、
一つの作品の中に据えられることとなった。
一方でドラマ、もう一方で悲劇、
これらの並列が、
驚くほど生き生きとした状況に配置され、
個々の登場人物が、アクションにおいて、
息もつかさぬリズムで印象づけ、
傑作オペラの誕生となった。」

ということで、この幻の西欧文学の傑作が、
その神髄を損なうことなく再現されたオペラが、
円熟期のヴィヴァルディによって完成されたのである。

プロットとして、各幕に先立って、
下記のような事が書かれている。
これを見るだけで、ドン・キホーテとはまた違った、
近代以前の西洋文学の典型のような世界を垣間見ることが出来よう。
そう、アーサー王のような世界。
下記に出て来るマーリンも、
アーサー王伝説に登場する魔法使いと同じ名前である。

「マーリンの灰を盗用した魔女、アルチーナによって、
魔法がかけられた島において、物語は進行する。
この灰は、地獄のヘカテの寺院によって守られた壺の中にあって、
不死身のアロンテによって油断なく監視されている。」

アロンテは番犬か何かか?それとも戦士か?

「アルチーナは自身の宮殿に、
キャセイの王女、美女アンジェリカを歓待している。
彼女は、パラディンのオルランドによって、
追われているメドーロを愛しており、
彼女は、オルランドの熱愛から逃げ、
同時にメドーロを連絡できなくなってしまった。」

この一節によって、
ロッシーニの「試金石」において、
マクロビオが、ジョコンドとクラリーチェを冷やかして歌う歌に、
メドーロとアンジェリカが登場する理由がおわかりであろう。
彼等は、オルランドがいると愛し合うことが出来ないのである。

パラディンとは、カール大帝の騎士の事で、
何と、オルランドとは、ローラントとも呼ばれるという。

カール大帝の騎士ローラントの物語は、
シューベルトのオペラ「フィエラブラス」の重要な主人公である。
確かに、あのオペラでも、異国の王女を愛する設定であったが、
ローラント、あるいは、そうした困難な目標に向かって、
猪突盲信で進むキャラの象徴なのだろうか。

しかし、今回の異国は、キャセイであるから、
中国である。アンジェリカは中国人なのである。

「ドラマが開始は、
師匠マラギギによって、
アルチーナの力を封じるには、
マーリンの灰を手に入れることだと、
指導されたオルランドが、
魔法にかけられた島に到着したところである。
オルランドの親友アストルフォは、
すでにそこにいて、魔女の邪悪な愛の犠牲者となっている。
オルランドの従者のルッジェーロと、
その妻、ブラダマンテも島に到着しようとしている。」

いろんな人が出て来るが、ここまでは、図示が可能。

オルランド(カール大帝の騎士) ← ルッジェーロ ← ブラダマンテ

アンジェリカ(中国の王女) → メドーロ

魔女アルチーナ → アストルフォ

第1幕のあらすじも書かれているので、
ここでは、勝手にトラックに「」で追加してみよう。
では、CD1をセットする。

Track1~3.序曲としては、
弦楽のための協奏曲RV116が使われている。

「弦楽のための協奏曲集」というCDが良く出ているが、
まさか、オペラの序曲になるとは思っていなかった。

スピノージの軽快かつエネルギッシュな推進力が小気味良い。
第2楽章では、物憂げな詩情が悩ましく、
第3楽章では、再び噴出するような鋭角的な表現。
流れ出るカンタービレが美しい。

Track4.アンジェリカとアルチーナのレチタティーボ。
アルチーナはいきなり、
「インドのみならず、全世界があなたの統治の力、
美しさを讃えております」などと言う。
アンジェリカは、早くも「ああ、神様、メドーロ」などと言っている。

「アンジェリカはメドーロを失ったことを、
アルチーナに打ち明ける。
魔女は彼が戻って来る、
オルランドのパッションからも守ってあげる、
と彼女を慰める。」

Track5.アンジェリカのアリア。
「希望が私の心の拠り所」みたいなの。
ため息まじりの情感豊かなもの。

Track6.アルチーナ、オルランド、
アストルフォのレチタティーボ。
アルチーナが、アンジェリカに同情していると、
オルランドがいきなり、アストルフォに話しかけ、
アルチーナは、オルランドを落ち着かせようとする。
何と、オルランドは女声であり、
ここでは、ニコール・ルミューが歌っている。

アンバランスなことに、アストルフォは、
バリトンのレガッツォ。

ちなみに、アルチーナは豪華なことに、
ジェニファー・ラーモアである。

Track7.アルチーナのアリア。
ラーモアの声が堪能できる。
アルチーナはアストルフォを愛しているので、
「彼の目には愛と恐れがある」と、
そのもやもやを歌っている。
ヴィヴァルディらしい快活なリズム。

Track8.オルランドとアストルフォのレチタティーボ。
アストルフォは、彼女がアルチーナだと説明する。
地獄の力を使う女か、などと、オルランドは知っており、
有名人でセレブな模様。

Track9.アストルフォのアリア。
これは、バリトンが太い声だが、
伴奏は典雅で夢のように美しい協奏曲。
アストルフォは、オルランドに安心するよう言われ、
それに感極まって応えている。
ここで、オルランドは宮殿の外に出たのであろうか。

解説に、「アルチーナとアストルフォと会った後、
オルランドはルッジェーロを探しているブラダマンテに遭遇」とある。

Track10.オルランドとブラダマンテのレチタティーボ。
アンジェリカの事を考えて、
ぶつぶつ言っているオルランドと、
夫のルッジェーロを探しているブラダマンテが出会う。
何で、ここにいるの、などと聴いている。

「この誇り高い女戦士は、ルッジェーロは、
魔女の呪文で島に引き寄せられたと聴き、
妖精メリッサに貰った指輪で魔女に対抗すると言う。」

Track11.ブラダマンテのアリア。
アン・ハレンベルクというメゾである。
このアリアも協奏曲風に華麗な装飾付き。
「私は怒りを隠そう、私の夫がここに帰ってくるまで」と、
ルッジェーロを思う。

Track12.オルランドのレチタティーボ。
いきなり、マラギギの話が出て来る。
アルチーナの魔法に対抗する策を思い出している。

「オルランド独り。自分の使命を熟考し、
その決意を宣言する。」

Track13.オルランドのアリア。
深く暗い世界に、と自分を勇気付けるもので、
力強いと共に激烈。オルランドの性格が出ている。
かなり大胆な展開を見せる音楽。

Track14.アンジェリカとメドーロのレチタティーボ。
おどろおどろしい低音が不気味な効果。
アンジェリカは、海を見ているらしい。
その嵐の様子を見て、自分の恋心と比べている。
メドーロは倒れているのである。

「その頃、傷ついたメドーロは、
難破して浜辺で傷ついているが、
アルチーナによって蘇生術を受ける。」

Track15.アルチーナも加わってのレチタティーボ。
アルチーナがメドーロの傷を治す。
前のレチタティーボと雰囲気は連続。
スカスキエヴィッツというメゾがメドーロなので、
女声ばかりで、姦しい。

Track16.オルランド、アンジェリカ、メドーロのレチタティーボ。
これは、問題のシーンであろう。
狂信的なオルランドの登場に、
メドーロはびびっている。
アンジェリカは、メドーロのことを弟だとか言って、
ごまかそうとしている。

「オルランドはアンジェリカとメドーロが一緒にいるのを発見、
しかし、その嫉妬心は、魔女の助けで、たちまち褪せる。
アンジェリカは、オルランドを愛しているふりをして、
代わりにメドーロが嫉妬する。」

Track17.アンジェリカのアリア。
切羽詰まった感じの音楽で、かなり劇的。
アンジェリカは、メドーロに、
ここは一つ我慢して、みたいな嘆願をしている。

アンジェリカは、ヴェロニカ・カンゲミというソプラノ。
このオペラでソプラノはこの役のみ。
しかし、このアリアは華やかなものではなく悲痛なもの。

Track18.オルランドのレチタティーボ。
オルランドは、嫉妬に葛藤している。
メドーロに、許せ、友よ。
恋はいつも盲目なのだ、と言っている。
割と、細かい心理を扱っている。
まるで、男の声のようになって押し殺した感情が怖い。

Track19.オルランドのアリア。
当然、この前の感情はアリアで噴火である。
非常に奇妙な装飾の中、歌の線が縦横に紡がれる。

Track20.アルチーナとメドーロのレチタティーボ。
アルチーナが、メドーロを優しく慰める。

Track21.メドーロのアリア。
これは軽妙なもので、恋のもやもやを歌う。
私は、一度、くびきから離れたが、
彼女の眼差しで、再び動けなくなった。

スカスキーヴィッツという清楚なメゾだが、
ちょっと苦しい高音が出る。

Track22.アルチーナとルッジェーロのレチタティーボ。

「舞台で独り、アルチーナは、
騎士ルッジェーロが乗って来た、
翼竜ヒッポグリフが空から下降してくるのを見る。」

こんな怪獣まで出て来るとは思わなかった。

アルチーナは、ルッジェーロがハンサムであることに気づき、
あなたは誰?とか言っている。
ルッジェーロは罠にはまっていく。
しっとりしたレチタティーボ。

「新参者に魅了され、彼女は、愛の秘薬で彼を誘惑する。」

Track23.ブラダマンテ、アルチーナ、ルッジェーロのレチタティーボ。
ブラダマンテはこのいちゃいちゃを目撃、
嫉妬を感じるが、ルッジェーロはメロメロになっている。

「ブラダマンテは、その後、すぐ来るが、
魔法にかかったルッジェーロは、彼女のことが分からない。」

Track24.ルッジェーロのアリア。
これはバッハのカンタータにでも出て来そうな、
美しいフルートの独奏を伴う、
美しくも情感豊かなアリアで、
第1幕の終盤を忘れがたいものにする。
ジャロウスキーというカウンターテナーだという。
これは美しい。

Track25.アルチーナ、ブラダマンテのレチタティーボ。
ブラダマンテが嫉妬に狂うのに対し、
アルチーナは、あなたの見間違いよ、
などと適当な事を言うが、
ブラダマンテは怒って出て行く。

「彼女は悲嘆に暮れて出て行くが、
アルチーナは、最後の獲物を捕らえて堪能する。」

Track26.アルチーナのレチタティーボ。
魔女、一人である。
ルッジェーロは私のものよ、と呟いている。

Track27.アルチーナのアリア。
「バラのスミレも、
自分たちを萎れさせることの出来る太陽を愛する。
新しい情熱の目覚め」とか言って、
恋愛の力が、彼女を生かしていることを、
割と切実に歌い上げている。
全然、魔女らしくない。
そこが良いところか。

オルランド(カール大帝の騎士) ← ルッジェーロ ← ブラダマンテ
↓                          ↑
アンジェリカ(中国の王女) → メドーロ 
↑                          ↑
魔女アルチーナ → → → → → → →
                → アストルフォ ×

てな感じになった。

以上、70分で第1幕は終わる。
もう、字数も尽きたので、残りは次回にする。

得られた事:「オルランドは、ドン・キホーテと並ぶ西欧古典の重要人物。シューベルトのオペラにおけるローラントの原型とも言える。」
「ロッシーニの『試金石』に出て来るアンジェリカとメドーロは、『オルランド・フリオーソ』の登場人物。」
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by franz310 | 2011-08-07 00:09 | 古典
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