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クラシック音楽への愛と悲しみの日々(一枚のLP、CDから「書き尽くす」がコンセプト)
by franz310
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名曲・名盤との邂逅:1.シューベルトの五重奏曲「ます」、その4

b0083728_22345198.jpg個人的経験、演奏、デザイン、解説比較:
買ってもらったばかりのラジカセで聴く、
シューベルトの五重奏曲。
いろいろな楽器が、現れては消え、
殺風景であった私の部屋に、
さわやかな緑の風を、運んできた。
果たして、
この35分を要するという大曲の中に、
私のすきなメロディのあの音楽は、
無事、入っているのであろうか。

(後に、ベートーヴェンの「第九」のテープを貰った時は大変だった。
「喜びの歌」のメロディが出てくるまで、
やたら巻き上げや巻き戻し繰り返し、
完全に青ざめてしまった。)

私が始めて買ってもらった本格的なクラシック作品であった、
この、「ます」の五重奏曲の時は、じたばたしないで最初から耳を澄ませて聴いていた。

第四楽章は裏面である。
片面でも20分くらい要するので、
買ってもらったテープを眺めながら、
あれこれ考える時間は、十分すぎるほどにあった。

Made in Franceと印刷があって、タイトルも“La tuite”である。
きっと、英語の辞書にある「trout」に相当するものであろうと、
勝手に自分に言い聞かせてみるしかなかった。
(「Forellen」というドイツ語だったら、絶望していたかもしれない。)

自慢するわけではないが、中の解説はもっとわからない。
しかし、この写真の清流は、明らかに「ます」の泳ぐ川を暗示している・・。
だが、見れば見るほど、この風景も不思議である。

洞窟のようなところに水が入っていくようで、
「ます」ではなくて、地底湖に住む幻の「めくらうなぎ」だったらどうしよう、
などと考えてしまった・・・。

というのは冗談で、こんな所があるんだなあ、どこにあるのかなあ、
行ってみたいなあ、と密かに空想の翼を広げていたのであった。

いずれにせよ、こうした想像に夢を膨らませるのは、
当時の私にとっても、
それを思い出す現在の私にとっても、
素晴らしく有意義な時間だったことだけは確かなのである。

導かれた事:「名盤は、空想を正しく飛躍させるジャケットデザインを有することを特徴とする。」
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# by franz310 | 2006-04-23 22:40 | 音楽

名曲・名盤との邂逅:1.シューベルトの五重奏曲「ます」、その3

b0083728_21551933.jpg個人的経験、演奏、デザイン、解説比較:
さて、この百科事典には、
そうした関係する図版以外にも、
曲や作曲家の解説や、
楽譜、音楽史年表などが載っていた。

ただし、付録のレコードに収められていたのは、
有名な「第四楽章」だけであったから、
「ます」と呼ばれるピアノ五重奏曲の楽曲解説の部分には、
この楽章のみが、下記のごとく、やたら入念に解説されていた。


主題 まず、バイオリンが有名な主題を美しく歌います。

第1変奏 ピアノが主題をきれいに歌い、
バイオリンとビオラがこれを美しくかざります。
すんだ川で「ます」がぴちぴちととびはねて、
楽しく遊んでいるようです。

第2変奏 ビオラに主題がうつり、ピアノがそれをたすけます。
バイオリンはたいへんはたいへん美しく効果的に主題をかざって演奏します。

第3変奏 チェロとダブルベースに主題がうつり、
元気な大きい「ます」がからだを光らせてとびはねているようです。
それにピアノがめざましく活やくし、
小さい「ます」の群れがいっしょになってたわむれているようです。
(このあたりになると、恐ろしい想像力になってくる。)

第4変奏 短調に転調します。
はげしい和声的なひびきは、「ます」の苦痛をうったえているようです。
(ここで死んだら、あとは「ます」の幽霊が泳ぎつづけるのだろうか?)

・ ・という具合である。


一方、私が入手したばかりのテープの方を見ると、

Face 1:
1. Allegro vivace
2. Andante

Face 2:
3. Scherzo(Presto)
4. Tema con variazioni(Andantino)
5. Finale(Allegro giusto)

などと、おまじないみたいな5つの数字と、アルファベットが並んでいるではないか。

ややこしいことに、有名な第四楽章は、
ちょうど5つの変奏曲からなっているとされ、
(たまに6つの変奏と解説されることもあるが、通常、5つの変奏+コーダと解釈される。)
本の方には、それがやたら強調されて詳述されていたので、
(変奏曲とはかくの如きものである、という啓蒙の役割を兼ねていたから。)
「楽章」と「変奏」の違いもおぼつかない私は心配で、
裏面の途中に、本当にあの大好きなメロディが出てくるか心配で仕方がなかった。

また、不思議なことに、百科辞典をいくら眺めても、
全部で5つの楽章を有するなどとは、どこにも書かれていなかった。
「第一楽章から全曲をとおして演奏すると35分くらいかかる大曲」
と説明されていたから、
「子供は、これ以上知らなくて良いから、この楽章のみをじっくり味わいなさい」、
という乗りだったのかもしれない。

ただ、私は、全曲を通じ、この解説の擬人法(擬魚法)を真似て、
ああ、今、ますが緑の木陰の下を通り過ぎたような気がした、
どうも、このあたりの水は、深く冷たそうだぞ、
などと、勝手なお話を作って楽しんでいた。

うまい具合に、この曲は、どの部分をとっても、
自然の中での、爽やかな大気の呼吸に息づいており、
うす暗い演奏会場で弾かれる音楽とは、
一線を画する輝きを誇っているのである。

しかし、考えてみれば、CDの時代だと、
好きなところだけ、つまみ食いするような鑑賞が、
ずっと容易になっているのではないか。
ひょっとすると、私がカセットテープなどで音楽を聴いていなかったなら、
この曲の隅々までを味わい尽くすことはできなかったかもしれない。

導かれた事:「小さな疑問を積み重ね、大きな想像力の起爆剤とせよ。」
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# by franz310 | 2006-04-23 20:57 | 音楽

名曲・名盤との邂逅:1.シューベルトの五重奏曲「ます」、その2

b0083728_21521816.jpg個人的経験、演奏、デザイン、解説比較:
シューベルト作曲 ピアノ五重奏曲「ます」。
何故、私がそのような曲名を知っていたかと言えば、
学研の「原色学習図解百科」というものが家にあって、
これの第9巻が「楽しい音楽と鑑賞」という音楽特集で、
そこにレコードまで付いていたからである。

この百科事典は、
私が小学校に入った時に母が買ってくれたもので、
その他にも、サン=サーンスの「白鳥」や、
ドビュッシーの「月の光」など20曲ほどが収められていた。

私は時折、これらを聴いて楽しんでいたが、
引越しの時にレコードプレーヤーは置いてきていたので、
この本の方だけを眺めては、あの音楽が聴きたいなあ、
と想うことがあった。

20曲ほどの曲目のうち、3曲がシューベルトである。
歌曲「菩提樹」や「野ばら」もまた、シューベルトの名作として紹介されていた。
だから、この作曲家の名前は染み付いていたし、
ウィーンで生まれ、少年合唱団で活躍し、
数多くの歌を作って、「歌曲王」となったことも頭の中のどこかに残っていた。

また、そこには、「『ます』をあらわした噴水の彫刻」などと注記され、
作者も、また、どこにあるかさえも分からぬ彫刻の写真が掲載されていた。
その乙女が、
「早く聴いてちょうだい」とばかりに物憂げな表情であったのが忘れられない。


導かれた事:「撒かれたタネが芽吹くのには、妄想の手助けを要する。」
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# by franz310 | 2006-04-23 15:17 | 音楽

名曲・名盤との邂逅:1.シューベルトの五重奏曲「「ます」、その1

b0083728_22361462.jpg個人的経験、演奏、デザイン、解説比較:
30年以上も前のお話。

名曲・名盤との出会いを語るには、
そこから、始めなくてはならない。

ネオンの明かり眩しい夜の繁華街を歩くと、
道に面した電気屋のショーウィンドウには、
たくさんのメーカーの、
最新の電気製品がきらきらと輝いていた。

中学生になったばかりの私は、
中学生になったのだからと、
父にラジカセをねだった。
意外にも、父はすぐにそれをOKしてくれた。

ある夕方のこと、
父と私はそれを買いに出かけた。
どの製品も誇らしげに、
金属質のシャープな輝きで、
私たちを出迎えていた。

しばらくは、ラジオを聴いたり、
遊びでテープにそれを録音したりしていたが、
せっかくの機械。それで、ちゃんとした音楽が聴きたくなった。

今度は、私は、父にミュージックテープをねだった。
父は、希望の曲名を尋ねた。
私が知っていた数少ない名曲に、シューベルトの「ます」があった。
それを告げると、その週末には、父はそれを見つけて来た。

私の知っているのは、有名なメロディによる第四楽章だけだったが、
そのテープには、ピアノ五重奏曲の全曲が入っていた。

新しいラジカセにテープを入れた。
蓋を閉めると、メカニズムが噛み合うときの音が、かちゃりとした。
そして、ぐいっとプレイのボタンを押し込む。
緊張の一瞬である。

最初の音がわっと鳴り出した時、期待と不安が入り混じった。
本当にあのメロディは聞こえて来るであろうか?

導かれた事:「音楽体験は、音が鳴り出す前からすでに始まっている。」
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# by franz310 | 2006-04-22 20:35 | 音楽